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とんかつ道コラム

思わず誰かに話したくなるような
とんかつへの愛に溢れる情報を発信していきます。

「冬のどろぶた」

日本のほとんどの豚は、一年中、豚舎の中で育てられているわけです。そうすると、十勝の丘で放牧されて育っている「どろぶた」は、冬の間、どうしているのだろうとおもって、早速訪ねてきました。帯広など道東は、確かに札幌近郊としても降雪は少ないです。とはいえ、そのかわり気温は低く寒さはより厳しいはずですから、人間ばかりが厚着をして出かけてきました。

結論から申し上げると、夏と同様、ぶたたちはとても幸せそうでした。氷の上を滑ったり、尻餅をついたりもしていますが、なんだかとても楽しそうでした。

「美味しい豚を作ろうと思っていない」

平林社長はこうもおっしゃっているんです。

「誤解を恐れずにいれば、美味しい豚を作ろうと思って育てていないんです。出荷の日まで、豚たちにどう幸せな時間を過ごしてもらうか、それしか考えていないのです。結果として美味しい豚肉にできあがっていれば、それに越したことはない」と。

平林社長はよくテレビなどの取材なども受けるそうです。「いろいろきれい事を言っても最後は、殺すんでしょ?」というようなニュアンスを受けるそうです。誰しもがそう思ってしまうのは仕方のないことなのだと思います。それを察するように、こうもおっしゃっていただきました「養豚を生業としているわけだから、家畜として「出荷の日」という運命、命の期限はある」。

だからこそ、豚たちと約束しているそうです。

「運命は決まっている。だけどその期限が来るまでは、お互い幸せに暮らそうと。それまでは人間と家畜の関係ではなく、共同生活者だ。」

そう約束を交わして、豚たちを育てているそうです。

そうでなければ、豚たちはこんなに幸せそうな顔はしていないと思います。生物学的に豚が笑うことはないそうですが、どうみても楽しそうにしか感じないのは僕の気のせいでしょうか?

「大雪で豚小屋が倒壊」

1月上旬の大雪で、数棟ある内の豚小屋が雪の重さで倒壊してしまったそうです。「倒壊したときには、偶然、小屋には豚たちがいなかったんだ。ただ、豚たちが中にいたら、その熱で屋根の雪は溶けて倒壊しなかったかもしれない。だから、豚がいなかったことが幸か不幸かは分からない」と。

ただ改修しようとすると、多額の投資が必要になるわけですし、すぐに建て替えられるわけではありません。だからといって手をこまねいている平林さんではありませんでした。平林さんは、利用しなくなった古いサイロの屋根を利用して、豚用のテントを作ってしまったのです!

「どう? これなら豚たちもテントで過ごせて楽しそうでしょ? これも小屋が倒壊しなかったら作ろうとしなかったからね。でも本当に豚たちがちゃんとこの中で過ごせるかどうかは、実際に使ってみないと分からないけどね。さて、吉と出るか凶と出るか?」

(エルパソ牧場)
https://elpaso.jp/

平林さんのバイタリティは凄いですよね。つねに物事を多面的に捉え、まずはやってみる。ダメならまたトライすればいいじゃないか。やっぱりどろぶたたちは幸せに違いないと思わずにはいられませんでした。

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